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なんか、考え付いたこととか、ギルティとか
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前髪野郎は渋谷に立った
化け物と、化け物の親戚と、わずかな同類が道を、文字通り埋め尽くすこの町を
前髪野郎は、ギルティをやる為に降り立ったのだ

実は渋谷に居るというのは前髪野郎にとって珍しいことではなかった
帰宅途中の駅であるし、何より渋谷は本屋が多かった
前髪野郎が、本屋に執心なのは、前記の通りである
ただ、一番初めに渋谷で下りた理由が、そうであったかは定かではない
確か、バイト先が渋谷だった、という理由だった気もしなくともない
それでも、バイト先は本屋ともゲームセンターとも逆方向だ
ということは、やはり、優先順位があったはずだ
たいした問題では無いということが、思考の好奇心を煽るが、ここでは一旦止めておく
この好奇心は、「卵が先か、鶏が先か?」という問題に似ている気がする
要するにきりが無いということだ

ただ、たまたま立ち寄ったゲームセンターのレベルにある程度、本当にある程度だが、満足していたのは事実であった

前髪野郎は化け物と、化け物の親戚を掻き分けて、センター街を進む

化け物とは、基本的に種類があるのだが、主に化け物の親戚を虎視眈々の狙う者の事だ
化け物は基本的に人間の形をしている
が、逆に言えば、形だけが人間であって、容姿は人間ではなかった
人じゃない体毛の色をし、肌の色をしてる
もう既に絶滅したかと思ったが、それは間違った情報なようだ
前髪野郎は恐怖だった
化け物は理解できないから、恐怖だったのだ
だが、関わりが無ければ、動物園のようで愉快なのも、前髪野郎にとって恐怖だった

センター街のHMVの向かいのゲームセンター
ここが渋谷でのギルティのメッカであった

プリクラのメッカを通り過ぎ
入り口に化け物が大勢屯っているのを、遠巻きに通り過ぎる
階段を上ると、2階には音楽ゲームがあった
ただでさえ敷居が高いといわれているのに、一回200円なんて高額な値段にしたために閑散としていた
前髪野郎は、僅かに惹かれたが、今月の残り日数を考えると諦めざる得なかった

通り過ぎて、3階に向かう
そこには、対戦格闘ゲームが集まっていた
古いものから新しいものまで、大体1台づつ並んでいる
特別にメルティブラッドとストリートファイターだけ2台あったが
ギルティギアは更に特別に3台あった
それが全て埋まっているところを見ると、やはりメッカという言葉は間違いではないようだ

その3台の中で、1台、カイが居た
そのカイは黒色、即ちスタートカラー、だった
黒色のカイというのは、弱いという印象が前髪野郎には会った
非常に経験則な考え方なのだが、事実強いカイは須く黒くなかった
そして、前髪野郎は相手が弱いから入るわけでもなかった
ただ、弱いカイが嫌いだから入るのだ
それがエディやジョニーやジャムなら入らなかったかもしれないし、入ったかもしれない

前髪野郎は、相手のプレイスタイルを見ずに50円玉を入れて乱入する
キャラクターは無論カイ
カイの特徴として、2Pなら最速でキャラが選べるというものがあるが
失敗すると、使用キャラがソルになるという諸刃の剣
素人にはお勧めできない

とにかくだ、前髪野郎は同じキャラで乱入した
嫌味を多分に含んでいる
これは明言しておこう
そして、訂正もする
前髪野郎は、弱いカイが嫌いなのではなく、強いカイだと思っているカイが嫌いなのだ
それは同類を見る目であると自覚していたが
勝つことで、それは否定されると、前髪野郎は思っていた
だから、前髪は決して同キャラ戦では負けなかった
多くの制約を課したって、負けることはなかったのだ

対戦が始まった
ここからの記録は、詳細に語ることができるが、割愛する
ただ、結果だけ言うのなら
12回同じカイに乱入され、8回ほど3タテをして、最後に捨てゲー、という結果だった

試合内容はこうだ
相手がグリードするのを待つ、すると案の定してくるので、ガード後2Dで倒す
相手の防御はFDと暴れの二択であり、FDは投げで、暴れはディレイHSで狩る
相手の起き攻めは固めはせず、グリードとダストで構成されていた、無論ガードする
グリードを待つと、直投げをしてくるが、非常にへたくそなので見てから2Kで潰せた
6HS>立K>立HS>6K>ダッシュHSの最後のHSが暴れやグリードやバクステに毎回引っかかる

つまりだ、終始この調子だった

結局、16連勝程度して帰宅の途に着いた
大半は同キャラ戦で辟易していたが、途中のジョニーやポチョムキンは前髪野郎が満足するに程度の歯ごたえがあった

帰宅の途、化け物がたむろう、この都市を歩く

今日の出来を反芻した
ジョニー戦で、立Kの間合いでは立Kに勝てる選択肢が無いということ
ポチョムキン戦はあまり変わっていないこと
そして、これからのことを考えた
本屋に寄って帰ろうか
家に帰ったらレポートやろうか

あのカイのことは出てこなかった

そして、節目
思考の節目
ふと、化け物が脇を通り過ぎた

化け物は、その親戚に声を掛けている
10歩程度、愛想笑いしながら併走した
内容はわからないが、前髪野郎はいくら考えを巡らそうとしても、親戚が付いていくとは思えなかった
予想通り、親戚は化け物を嫌い一瞥もくれずに通り過ぎていく
そして、取り残された化け物は、化け物なので表情など解らないが、憂いもせずに親戚をまた探した

ふと、あのカイを思い出した

彼等は、化け物は、何も考えず水面に石を投げたいだけだったのか

ふと、通り過ぎた後の親戚を思い出した

彼女等は、そして前髪野郎は、増えた僅かな水かさを糧にしているのか

そしてふと気付く

互いに溢れることを望んでいる、ということを

化け物が人になる
化け物の親戚が人になる
前髪野郎も人になる

そして人たちは、全員別々の化け物になった

「帰ったら寝るか………」

あくびを1つ
今日も事なし
化け物は、帰宅の途についた

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