久しぶりのセカイ系 [ レビュー ]

ふひー
久々にセカイ系のものをみたよー
楽しかったー
ってことで忘れる前にネタバレレビュー
ネタがばれているので、この下は続きを書く使用で

+ + + + +

セカイ系というのは、一人の人間、もしくは人間全体、もしくは本人を一世界で表現するという技法です
あ、あくまで確認のためなので、ここで深く考え込まれてもあれです。

ってことで、あってるかどーかとかそんなんはおいといて、俺なりのレビューですよ

まず、こうおいてみてはどうでしょう？

ラルク→個性、アイデンティティー
ノノ、宇宙怪獣→普遍的で主観的な本能、他人
宇宙軍、その他人間→社会、環境、世論、常識
変動重力源→逃れられない力、権力とか

さて、はじめラルクはバスターマシンという殻に守られながら、アイデンティティーを確立していきます
ラルクだけじゃなく、チコも
そして、あらゆる宇宙怪獣を駆逐していくわけです
そうして、自分の周りの子供たち、社会、環境を守っていくわけ
要するに、己で他人を排斥し、自分の周りの環境を守っていく。
まるでロックに嵌る中学生のように、あらゆる価値観を否定しかかっていくわけだ
だけど、ノノはバスターマシンが手に入らない
いや、手に入れる必要がない、なぜならノノのアイデンティティーはアイデンティティーを持たないことで
他人（ノノにとっての他人はラルク）と差別化を図ること自体、彼女のアイデンティティーの崩壊を意味しているからだ
すると、変動重力源が現れて、子供たちを駆逐していく
そう、大人（社会）という壁にぶち当たって子供たちが死んでいく（アイデンティティーの崩壊）のだ
しかし、そこでノノは活躍する
殻をその身にするという、反則技で、ノノは社会に受け入れられていくのだ
そして、子供だったラルクは、今までの力を封じられる、トップレスという力だ
その反面、ノノは次々と受け入れられていく、羨望を浴び、期待を背負う
つまり、子供の時間が終わり、人が死ぬ大人の時間が始まる
すると、変動重力源という権力の前に、子供はどうにも出来ず、本能だけが受け入れられる
だけど、普遍的で主観的である本能は、己の持った個性から離れられない
だから、再び社会も世論も常識も関係なく、子供だったときの力を解き放ってみるのだ
それが、二度目の変動重力源戦
んだがしかしだ、個性が「死」を望んだときに、本能は離れていく
本能の希望は、あくまで個性と共に、社会も権力も常識も関係なく生きていくことだから
だからノノは、あそこでラルクと共に死ぬことを選ばなかったのだ
んで、ラスト
認められた個性は、成長もなく、生を望むこともない
なぜならラルクは個性であり、本能ではない
最後にノノは自分のために現れる、自分とはラルクのことでもある
ラルクは、ノノを殴りまくる、多分、これは人間の本能と個性のジレンマそのもの
どうしようもない欲求と、それを拒む理性。しかし理性も望んでやまない、そんなんが人間
しかし、それに気付いた時点で子供終了
トップレスではなくなり「あがり」を迎える。
ここで個性は欲求を拒むことで向かってくる死の影に恐怖する
死の影ってのは変動重力源、つまりどうしようもない力、この場合は「時間」とか
だけど、ここで新ディスヌフ発現
子供の頃に培った力（夢とか幻想とか大人への憧れとか、とにかく純粋なもの）が、大きな力（権力とか時間とか出来ないと思っていたこととか）に対抗しうる力に変わる
そして、同時に子供では出来なかったノノへの理解（他者への理解、思いやりとか）がノノの復活（大衆向けの道徳を剥がし、本質的な純粋な本能の復活）を促し合わさる
それにより、大きな力は二人に打倒されるのだ

そんで最後だけど
ノノリリっていうのは、フツーの女の子というのが正しければ、個性、価値観の具現でしょう
ノノの理想とかそんなん、大事なのは不可能だと解っていることですよ
結局、ノノはラルクの中に、ノノリリはノノの中に入って終わり
ノノは、ラルクを通じ新しい世界を作る、それは誰にも知覚できないし、気付くこともない
結果、空からは新しい価値観が降ってきて、新しいセカイが創造される

という感じ

まぁだいぶ端折ったからなんだけど
ノノはいいこだなぁ
プラネテスの田辺とマッタキ同じ位置ですな
まぁ、アプローチの仕方は真逆ですがね

面白かったです
ただ、エキゾチックマヌーバーであってる？ｗ